1本のつる性の植物
天からひとすじの光が指した。
そこにはアサガオに似たつる性の植物があった。
―どうやってのびるのかしら?何も起こらないけど……
すると天からジョウロを持ったかわいい天使たちがおりてきた。
先ほどの植物に水を注ぎ始めた。
ムクッムクッと動きはじめたつる。のび始めた葉っぱ。
「どこにつるをのばしたら良いですか?」
植物は天使にたずねた。
≪あれだよ≫
見ると はしごが!天からのばされている。植物はつるをのばした。
「大きくならなくっちゃ。天国ってどんな所か行ってみたいな。」
≪はいこれ、飲んで≫ 天使がくれたものは、黒くてタネみたい。
「なあに これ?」
≪飲んでごらんよ≫
飲むと ふわ〜っと口に甘い。でもお腹に入ると苦くなった。
「なあに これ?」
≪いいかい?このはしごを昇るのは 努力だけじゃだめだよ。
聖霊にすがって一足一足昇ってくるんだ。
ぼくたちは、必要な時にまたジョウロをもって応援にくるよ。
あっと、言い忘れたけど、今飲んだのは栄養だよ。じゃあね〜 ≫
行ってしまいました。
これを、ずーっと見ていたサタンは怒り、
「 邪魔な花じゃわい。よーし、虫の大群を送って枯らしてしまおう。ひっひっひ 」
≪わが子よ。恐れるな、サタンの攻撃を恐れるな。サタンは教会のある信徒を使って攻撃に出てこよう。
ねたみをもつ信徒がいる。顔に出さないだけだ。そういう信徒をサタンが遣う。
用心していよ、口のことばに恐れるな。言い返そうとするな。
黙って聞き、すべて祈りによって、わたしにもち上げよ。傷つく必要もない、弁解することもいらない≫
植物はもぐもぐとみことばを食べて、食べて、食べて、力がついてきました。
つるをのばしてみると伸びました。
「わーすごい。でも のど渇いちゃった。神さま、天使をおくって与えて下さい。
天使たちが飛んできて、きれいに光る水を与えてくださると、
ポッ …… きれいな花が1つ咲きました。
きゃ〜きれい。かわいい…… あれ、香りがする。
小さな花だけど清らかな香り…… 天使も鼻をくんくんとかぎました。
にっこり笑って また天へ昇っていきました。