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誰かのためにとりなす

「わぁー 空が青いわ。
すっきり晴れて、今日は本当に いい天気!」


私が空を ながめていると、
急に ねずみ色の雲がモクモクとあらわれ広がっていき 太陽を覆いました。


「ひどいわ!せっかく いい気持ちで空をながめていたのに、あんまりじゃない。
この邪魔な雲、どこかへ行って!


私が雲に向かって文句をつけたのは、その雲に目と口がついていたからです。
嫌〜な目つきの ゆがんだ口でふくみ笑いをしていました。


「オレは おまえが嫌いだ。第一、人間が嫌いだ。
特におまえのように 人の救いのために日夜とりなしする者など この世からいなくなればよい」


雲は黒雲にかわり、稲光と激しい雨が降ってきました。
雨は地面にはねかえり、ヘビの姿に変わり、かみつこうとします。


あぁ〜なんて恐ろしいの!主よ、あなたがそばにいてくださらないと とても耐えられません。
主よ、助けてください。助けてください。


雲のすき間から大きな目がのぞきます。竜です。

「おまえら人間など われらの餌食以外の何物でもない、愚かな存在よ、祈れば人々が救われると思っているのか。
祈りをやめろ!祈ることを捨てろ!ひざまづくな! 断食するな!」


雷がドーンと落ちて1本の大きな木が割れ、燃えあがりました。


聖霊さま、私を助けてください!
人々を助けてください!救ってください!サタンの意のままにさせないでください! あわれんでください!どうか人々の犯す罪を ゆるしてください!」


「祈りをやめろ!祈りをやめろ!」

私は小さな白い家の中にかくまわれ、その中で ひたすら祈っていました。


竜はおりてきて その家にグルリと巻きつき、窓から大きな目玉でギョロリと私をにらみつけました。

「この バカ娘が ―――! まだ祈ってるのかお前など こうしてくれる!」
その太いツメで 家をこわそうとしました。


――が、家はツメをうけつけませんでした。
その白くて やわらかな家は竜の固くするどいツメを受けつけず、傷一つつきませんでした。

「こんな家 打ち壊してくれる!」
しっぽで激しく打とうとした時も、ス―――ッと動いて当てることができません。


「ならば こうしてくれよう」

竜の赤い目は光り、火を川のように吐き出しました。
「家ごと燃えてしまえばよい」


あぁ、主よ。サタンは この者を殺そうと必死です。

主よ、どうか お助けを、お助けを。
私のように世界中で祈る人々を助けてください。祈り手に働く サタンの力を封じてください。


犠牲を払いながら あなたの御前にひざまづく1人1人を覚えてお守りください。


《  娘よ  》 イエスさまが かたわらに来てくださいました。


《  あなたの使命は何か?  》


――はい、とりなしです


《  ならば とりなしすることを恐れるな。
わたしが わたしの働き人たち 1人1人を守っているのだから。


人は自分の使命に忠実でなければならない。
自分の使命も知らずに生きている者も多いが、人には1人1人が 神から与えられている使命があるものだ。
忠実であれ、娘よ  》


イエスさまの お姿がきえました。
外の激しい雨の音も 雷の音もしません。しーんと静まりかえっています。

チュン、チュン、……小鳥の声が してきました。


それで窓から外を見ると ―――目も鼻も口もない
何か のっぺりした顔があらわれました。


「今は われらは帰るが、いつでも おまえたちを攻撃する準備はできているんだ。
おまえらのような力のない者がいくら集まった所で
われらが人間をおとしめて地獄へ連れていく働きを阻止できるはずがない。早くあきらめろ!」
そう言い残して姿が消えました。


―― あきらめないわ。あきらめられっこないわ。
人のたましいにかわる大きなものなんか ないもの。
イエスさまが喜ばれる働きを小さくてもいいからしていこう。


イエスさまの声が 心にひびきます。
―― 人の子は失われた人を捜して救うために来た ――


《  娘よ、あなたを守るよ。
だれかの為に祈るなら その者を攻めていたサタンが向きをかえて祈り手を攻めるのは当然だ。
しかし、救わなければならない―そうだろう?  》


はい、主よ。おっしゃる通りです。


《  誰かの為に とりなす時に人はさまざまな反応をする。

あ〜 めんどくさい。後にしよう……
自分のしたい事をしてから、時間が余った時に祈ろう……

こんな奴のために祈りたくもない。あの人が悪い、私は悪くなんかない。
私さえ天国に入れればいいや――


カップラーメンを作る時のように 3分も祈れば十分だ。
あー主よ、あの人を救ってください……

とりなし手に必要なものは愛である。
愛がないなら わたしに愛を求めるべきである。


ほら、あなたたちのまわりに たくさんの救われてない たましいがある。
あなたたちは ひざまづいて祈らないのか?

とりなしは特別な使命を受けた者たちだけが すべき働きではない。


すべてのクリスチャンが愛をもって行う日々のつとめである。


牧師のために祈っているのか?
働き人たちのために祈っているのか?


あなたたちのために わたしの備えた者たちのために祈りなさい。

そうでなければ 彼らは敵の的にされ、攻撃が集中し たおされてしまうだろう。


あなたたちが日々何事もなく当たりまえのように暮らしていけるのは、陰でとりなしの働きあっての事である。


感謝の足りない者たちよ。

自分のたましいが育つのに どんなに神と人があなたを助けているのか知りなさい。 》