Shalom Matsuyama Christ Church Web Site

間違った道に行く人々

私が歩いていくと、
―――暗い道だわ。

懐中電灯をつけて歩きます。


後ろをふりかえると、同じように懐中電灯を持った人達……。
連れ立って歩くことなく一人一人の明かりが見える。
私は立ち止まって彼らを見た。


その表情は、生きているとも、死んでいるともいえない表情。

まるで何か暗いものにとりつかれた表情。
ものも言わず、皆歩いていく。


2つに分かれる道で、彼らは迷うことなく左へ進んでいった。
それも一人残らずたくさんいた人々が全部左へ歩いていった。
その目は見開いていて、瞬きもせずに表情が固まったままの不思議な人たち。


ふと下を見るとカギが落ちていた。
あら、あっちにも こっちにも落ちている。

目の前がひときわ暗く、真っ暗になった。
真っ黒いマントをつけた、背の高〜い男が私を見据えている。
その視線の冷たいこと、その顔の無表情さは、ゾッとするほど。
なんて背の高い人、――私を見下ろし、何も言わない。


「返せ!」……はっ?
「その手に持っているカギを返せ!」

「落ちていたのよ。拾ってみていただけよ。あなたのものならお返しするわ。」

カギを差し出すと、急に手首を掴まれ男の顔が目の前にきた。

憎しみに満ちた目で、まるで牙のように尖った歯をむき出しにして言った。


「祈るな、それ以上祈るな。
おまえはいつも人をとりなし、神の命令とあれば断食までして夜も昼もわれらを追い出そうとする。


邪魔な娘よ。
今はおまえにかかわる暇はないが、戻ってきたら必ずお前をなき者にしてやる。」


男の目は人間の目ではありませんでした。
私の手首は、男の強い力で赤くなり、まるで獣のような顔に、ゾッとしました。

男は私を離し、さっきの人々が歩いて行った左の道を進んでいきました。


あぁ痛かったわ。なんて細い手なの?
男の掴んだあとは私の手首にしっかり残っていて、まるで骸骨のような、奇妙なあとがついています。


それなのに、その力といったら……手加減なんかしないわ。

それにしても、どうして皆 左へ行くの?左には一体何があるの?
分かれ道に立ちました。


<その先、行くべからず。危険>


左の道には立て札があります。
ドクロマークに×印がしてあって、この先に行く者は二度と戻れないとも……


どうして?それなのになぜあの人たちは左に行ったの?
読まなかったのかしら?
きっと、そうだわ。あの人たち、正気をなくしたような顔してたもの。


でも大変だわ。それならどうしたらいいかしら?
私は背伸びして左の道を眺めましたが、とにかく暗くて何も見えません。


右は?右には何があるの?立て札はないの?
私が立て札を探していると、白い衣のイエスさまが立っておられました。

暗い道でやっと明るいイエスさまに出会えて嬉しくて、抱きつきました。


主よ、左の道は行ってはならない道なのに、たくさんの人たちが立て札も見ずに歩いていきました。

その後でサタンが私を脅して、左の道に行ってしまいました。

祈るなと言われても 祈らないわけにはいきません。


かわいそうで、かわいそうで救われてない魂、苦しむ魂を見ると放ってなんか おけません。

どうしたらいいでしょう?主よ……。


『この道を、進んで行った者は確かに、再び戻ることはできない。

サタンは、人間の魂を欲しがるもの。
自分の国―地獄―に引いていって、そこで耐えきれない苦しみにあわせる。永遠にだ。


この道に来てはならない。
人が引き返すことのできる最後の分かれ道につれていってあげよう。
そこで祈りなさい。あなたの命はわたしが守るから、人のためにとりなしを恐れてやめてはいけないよ。』


―はい、分かっています。とりなしは私の使命ですもの。
私はいつもあなたを喜ばせたい思いでいっぱいです。


『分かっているよ、娘よ。』


灰色の道に来ました。
なんて広い道かしら。あまりにも幅が広すぎるわ。
と、思ったら、そこを数え切れぬ人々が道幅いっぱいに歩いていきます。
大人も子供も年寄りも……
それが次から次に途切れることなく続くのです。

――ここは?


『世の道を歩む者たちが進む道だ。聖書には広い道と書いてある。ここはまだ戻れる。
しかし、この先に進むほどにサタンが強く強く働いて、ある所に来たら、もう戻るのは不可能だ。


チャンスが与えられているうちに 光のあるうちに、光のある方に、こなければならない。
この先に待ち構えているのは、人間の力では決して抜け出せることのできない世界だ。


自分の終わりを考えて、暗闇の世界に行かないように準備をする者は幸いだ。
しかし、多くの者たちは思う、今さえ良ければ それで良いじゃあないかと。

彼らの魂を憐れんで、わたしが送る人たちがある。
あるいは見せ、聞かせ、さまざまな機会を通して光の道に導こうとする。


しかしサタンはいつも目を光らせ、魂が救われないように、素早く走りまわっている。
獲物を狙う獅子のように。


わたしのしもべたちが もっと本気を出して、熱心に祈り、とりなし、御心を行えば、
もっと多くの人々を早く立ち返らせることができるだろう。


だが あなたたちクリスチャンは非常にのんきだ。 世とわたしと二股かけて歩くことは不可能だ。わたしはそれを喜ばない。』


あなたたちにみことばを送ろう。黙示録3:15−19だ。


【 黙示録3:15−19 】
「わたしは、あなたの行いを知っている。あなたは、冷たくもなく、
熱くもない。わたしはむしろ、あなたが冷たいか、熱いかであってほしい。

このように、あなたはなまぬるく、熱くも冷たくもないので、わたしの口からあなたを吐き出そう。

あなたは、自分は富んでいる、豊かになった、乏しいものは何もないと言って、
実は自分がみじめで、哀れで、貧しくて、盲目で、裸の者であることを知らない。

わたしはあなたに忠告する。豊かな者となるために、火で精錬された金をわたしから買いなさい。
また、あなたの裸の恥を現さないために着る白い衣を買いなさい。
また、目が見えるようになるため、目に塗る薬を買いなさい。

わたしは、愛する者をしかったり、懲らしめたりする。
だから、熱心になって、悔い改めなさい。